英語習得を困難にする原因の考察その1(99/2/21)


前2回と英語ネタが続きましたが、もうちょっと英語ネタの話を続けてみましょう。
私が英会話など始めてみようと思ったのは一昨年前の暮れあたりからです。それまでは、どうせ自分は英語は駄目だからなるべくなら避けて通ろうと思っていたのですが(それも情けない)、ちょうどその頃、外国の某会社と共同で開発する仕事が自分に降りかかり、やむにやまれず始めたのです。もちろん、急に始めたってすぐにどうなるものではありません。いうなれば、自分なりに努力しているんだ、と自分に言い聞かせるためにやっているようなものでした。
それ以来、1年近く英会話は続けていますが、一向に向上の気配は見えません。しかも、英語の勉強に集中するならいざ知らず、英語が出来ない原因分析や、英語を話せるとはどういうことか、など余計なことばかり頭を巡らせているのが常であったりします。まあ、根が理系なのでこういう分析には妙に力が入ってしまいます。で、せっかくですから、そんな中で自分が考えたことなど、しばらくお話してみましょう。
私は日本人の英語習得を困難にしている原因について、以下の3つを考えています。
1.文法の違い
2.学校での英語教育の問題
3.カタカナ英語の氾濫
3に関しては、前々回にも述べましたが、またいずれ詳しく書いてみたいと思います。
まずは、文法の違い。
これは誰でも納得できる理由でしょう。そもそも、西欧人が隣り合う国の言葉を習うのと、日本人が西欧の言葉を習うのではそのスタートラインからして、我々のほうが大きなハンデをしょっています。西欧各言語は、語源が近い場合も多く、単語も覚えやすいはずですし、何より基本的な文法の論理性は似通っていると思います。
特に、動詞を先に言う語順というのは、我々の感覚から大きく離れていると私には思われます。もっと正確に言うならば、目的語と動詞の位置関係が日本語と英語は逆なんです。例えば何か話すとき「何々を、どうする」というように日本人は考えてしまいます。そして、英語初心者は、とっさに英語をしゃべろうとすると、思わずこの語順で話しをしてしまいます。私なんか未だにそうです。わかちゃいるけど、つい出てしまう。
また、日本人は会話のとき、かなりの場合主語を省略します。親しい間柄で「あなたは...」「君は...」なんてわざわざ言わないですよね。会話における人称の特定はたいていは前後の流れから類推されますし、逆にあえて言う場合にはその人との関係を表わすために日本語には非常に多くの人称代名詞(一人称なら、私、僕、俺、ワシ、アタイ、拙者^^;等)があるわけです。西欧言語では、私、あなた、などの言葉は人の特定以上の意味をあまり持たないので、その使われ方もきわめて機能的であると言えましょう。イタリア語などは動詞の変化で人称を示せるので、主語が省略されたりもします。
従って、私はいつも主語を省略しているのに慣れているので、英語を話そうとするときに、意外と今自分が話したい内容の文の主語が見つからないことがあります。自分や特定の人の行動を言う場合ならいいのだけど、社会一般的なことを言いたいとき、We か It か They か、あるいは You か、私はよく迷うんですよ。
英語が得意な方、笑わないで下さい。実際、かなりレベルの低いことを言っているような気がします。結局、言葉は習うより慣れろなんですよね。(続く...かどうかはわからない)


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