今度はKOVOX(00/3/27)


26日、KOVOXと呼ばれる第5回神戸ヴォーカルアンサンブルコンテストにムジカチェレステの一員として出場してきました。今年はメンバーの都合があわず、神奈川のアンコンもTVEC(東京のアンサンブルコンテスト)も出場せずだったので、ムジカチェレステとしては今年最初で最後のアンサンブルコンテストとなりました。(同じく関西の某コンテストにはここ2年縁無し;_;)
現在、各地方でアンサンブルコンテストが流行っています。これは、大体20名くらいまでの小人数によるアンサンブルで競われるものです。一般論として、人数が少ないほど各パートの線が細くなるので、ピッチやリズムの合わせがシビアになってきて、一人一人の音楽的力量が試されます。ですから、どんな曲を選ぶかによってだけでも、小人数アンサンブルに向いているかどうかその実力はだいたいわかってしまいます。
今回のKOVOXは事前のテープ審査があったため、それぞれの団体が非常に粒ぞろいで、音楽的な傾向も近いものが集まり、アンサンブルコンテストとしては非常にレベルの高い、密度の濃いものだったといえるでしょう。このあたりが、単なる小人数合唱団救済コンクールと勘違いされている地方のアンコンと違うわけですね^^;。
ただ、なんというか、はっきり言ってなんだか盛り上がりに欠けるコンクールだったというのが今回の正直な印象です。まず、場所が山の中腹にある女子大の講堂。響きは非常に素晴らしいホールなんですが、これじゃ一般の聴衆が来るとは思えないし、そもそも一般の聴衆を呼んでいなかったのではないでしょうか。このホール、小人数アンサンブル向きの素晴らしい残響を持ったホールであるにも関わらず、とても収容人数が大きいのです。おかげで終始ホールはガラガラ。本番でも観客がとても少なかった。また、最後の審査発表と表彰のときなど、普通のコンクールならたくさんの人が集まって熱気がむんむんしていて、また一団体ずつの発表の時にも大きな歓声が起こるものですが、全体的な出場人数の少なさから結果の発表があっても拍手がちらほらあるくらいで、なんだかとても寂しかったです。
これらは、テープ審査で粒を揃えたのが逆に災いして、出場団体数が普通のコンクールよりかなり少なくなったのが原因でしょう。おかげで舞台上でのリハがある、という他のアンコンでは有り得ないようなサービスもありましたので、決して普通のやり方がいいというわけではないのですが、それだったら観客数を増やしたり有名人を呼ぶ^^;などしてイベントとしての全体的な盛り上がりを作って欲しかったなと思います。

今回感心したのは、dulupa(ドゥルパ)というコンテンポラリーアカペラグループ。クラシックのコンクールに、こういったジャズコーラスもので来るのは余程へたか、うまいかのどちらかだと思いましたが、はっきり言って無茶苦茶うまかったです。サニーサイドミュージックのアカペラ楽譜は好きもののあいだではかなり受けていると思いますが、あれだけ上手に歌っているのは初めて聞きました。ただ、本来はマイクを使うアカペラですから、ベースがよく聞こえないのはちょっとつらい。審査員もちょっと評価に困ったのではないでしょうか。(金賞は受賞しました)
最後に我がムジカチェレステはぎりぎりまで暗譜に苦しめられどうなるかと思いきや、金賞&総合2位という立派な成績を頂いてしまいました。久しぶりの栄冠に一同とても喜んでいるところです。



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