新しいカーナビ(03/9/27)


車ネタついでに、カーナビのことなど書いてみましょう。
実は私、カーナビが出始めた頃から、カーナビにとても興味があったのです。実際に一般の人が付け始めたのは多分10年くらい前ころだと思いますが、9年前に車を買ったとき、どうせ出費ついでだと、思い切ってカーナビを後付けしたのです。
今でもカーナビなんていらない、という人は少なくないとは思いますが、私は元々道路とか店の名前とか覚えるのが苦手ですし、地図上で自分がどこにいるか知ることの出来る安心感にすごく憧れました。その昔、車に方位磁石なんか付けていましたし。

最初に買ったカーナビの不満は、まず現在位置の不正確さでした。
初めてカーナビを買った当時でも、位置測定のためにはGPSの他に、ホイールにセンサを付けて補正するシステムがあったのですが、残念ながらシトロエンは付けられず、結局GPS測定のみとなってしまったのです。おかげで自車位置の精度はあまり高くなく、よく道なき道を走ったり、トンネルの入り口で止まったりしていました。
それから、目的地までの経路検索も、時間がかかる割には結果がいまいちだし、誘導などもテキパキとしたものではなかったので、私にとっては全く使える代物にはなりませんでした。何しろ、スクロールが遅くて、目的地の地図の場所を画面上に出すだけでとてつもなく苦労したことを覚えています。それでも、常に自車位置をモニタに表示させておくだけで随分安心できて、今でも決して損な買い物だったとは感じていません。しかし、そのカーナビも数年前に故障して以来、全く使えなくなっていました。

今回、新車を買って何といっても嬉しかったのは、オプションでつけた最新のカーナビを使えるようになったこと。
時々カー用品店でカーナビのコーナーは良くチェックしていたので、感動するほど驚いたわけではありませんが、最近のナビは本当に便利ですね。自車位置のモニタだけでなく、経路誘導もかなりの精度です。何といっても、情報の量が昔に比べて圧倒的に多く、例えば一度も行ったこともないインターの入り口なども、きっちり表示してくれて、痒いところに手が届くとはこういったもんだなあ、と嬉しくなりました。
最近は、バードビューといって、地図を立体的に表示するモードもありますが、実際に誘導しているときは私は平面図のほうを使います。結局は位置を一目で把握したいときは、平面図の方が私には合っているみたいです。でもバードビューは見た目がきれいなので、経路誘導をしない通常時はこちらを表示させています。
地図の表示速度も速いし、スクロールも速い。だいたい、目的地を探索するのに地図をスクロールさせる必要もありません。目的地名や電話番号などで検索できます。ちょっとした場所ならだいたいデータが入っていて、目的地も簡単に設定できます。

とまあ、この程度のことで感動していたら笑われそうですが、良く出来ていればまたそれなりに不満も出てくるものです。
例えば、誘導中に意図的に違う道を走ると、再検索をしてくれるのはいいけど、かなり強引に元の経路に引き戻そうとします。もう少し考えようがあるだろうにと思うけど、そこまで求めるのは酷なのか。
もう一つは、地図情報の古さ。2,3年前くらいに新しく出来た道路だと載っていない場合もあり、経路検索が便利なだけに地図情報の新しさがより重要になってきているので、使い勝手の面から言うともっと新しい情報を要求してしまいたくなります。
でも、これって最近のあらゆることに言えることかもしれません。つまりIT化で世の中が便利になるほど、ちょっとした情報の間違いや古さがすごく重要な問題になってきたりするんですよね。より完全なものが求められてしまうわけです。

カーナビの開発現場というのは、まさしく組み込みマイコンのソフトウェア開発が中心であり、同じような仕事をしている私にとって、彼らのツラさに思わず想いを馳せてしまいます。
上で言ったような不満はほとんどソフトウェアで解決することですから、少しでもユーザーの不満を解消するためにと、一生懸命最適な経路探索のアルゴリズムを考えている技術者を、私はどうしても想像してしまうのです。でも、頑張ってください!


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