英語のカタカナ表記(99/2/7)


日本人が英語を勉強するときの一つの障壁として、英語をカタカナで表わすことが原因の一つであると私は考えています。なぜなら、カタカナで書かれたとき発音はすでに原語から十分離れているにも関わらず、それで英語を話している気になってしまうからです。カタカナ表記というのは、いわば発音の日本語への翻訳であり、外国人にはすでに伝わらない代物であることが多々あります。同じアの母音でも、例えばオに近いアとか、エに近いアとか、妙に明るいアとか、飲み込んだ感じのアとかいろいろありますね。ところが、それがカタカナだと同じアでしか示せないわけです。当然ながら、日本語だと子音だけの表記が出来ませんから、語尾のtとかkとかにしっかり母音がついちゃったりしますし、何より元の言葉が持っていたアクセントがカタカナだと失われてしまいます。
また、こういう話をすると、英語だと思われていたカタカナ英語が日本人による造語だったりとか、そんな事実まで出てきたりして、ますます始末が悪いのです。つまり私たちの身の回りにあるカタカナ英語は、英語を学ぶ人にとって余計なお世話的な部分が多々あるのです。
先日も、英会話で「variable(ェーァリァボー)」と先生が言ったのが全く聞き取れなくて、しばらくしてようやく単語の意味が分かったとき、私はついつい「ああ、バリアブルねー」と思いっきり日本語調子で言ってしまいました。完全にカタカナ英語で覚えてしまっていて、ほんとの発音で言われたときにすぐにその単語が思い付かないのですね。こんな調子では、英会話の勉強も先行きが暗いです。ほんとに。

さて、ちょっと話は変わりますが、コンピュータの日本語入力でカタカナを入れるときって、時々本物の英語のスペルと間違えたりしませんか。例えば、前の文の「コンピュータ」は英語では「computer」なわけで、このスペルのまま変換すると「こmぷてr」となってしまいます。カタカナで「コンピュータ」と書くためにはローマ字なら「konpyu-ta」とタイプしなければいけません。しかし、アルファベットから由来している言葉なのに、全く別の書き方で入力するのは納得がいきませんし、頭の中での変換が余計煩雑になるというものです。
それならば、いっそのこと、英語はそのままのスペルで入力して日本語変換時にFEPが勝手にカタカナにしてしまう、という機能があったらいいんじゃないか?とふと私は思いました。おお、これは素晴らしいアイデアだ、早速マイクロソフトにでも連絡しようか?おっとその前に特許を取っておくべきか、などと、余計なことに頭を巡らしてしまった私ですが、そのあと冷静にほんとにうまくいくかちょっと考えてみました。
まず自動に英語かどうかを判定するのが難しそうです。その条件としては、日本語にないv,wなどの子音が出たとき、子音が二つ以上続いたとき、などが考えられますね。しかし、よく考えてみると、全くローマ字的に書けてしまう英単語だって決して少なくありません。例えば「舐める」と書くために「nameru」と入力して、「ネームる」などと出てしまったら超マヌケですよね。また「いろんな」と書くために「ironna」と入力したら「アイロンな」と出てくると余計なことすんな、叫んでしまうかもしれません。これらの例だけ思い付いて、私のアイデアはもろくも崩れ去ったのでした。


inserted by FC2 system