静岡県アンコンでの一幕(00/1/31)


毎年1月の後半に、静岡県のボーカルアンサンブルコンテストがあります。今年も、昨日開催され、私はYAMAHA Chamber Choirの一人として出演しました。毎年、VOX POPULIも参加してきましたが、今回は見送り。
結果のほうは、一般の部で金賞でしたが、グランプリはコールレーベンの手に渡りました。昨年はYAMAHAがグランプリで、静岡県のアンコンではここ数年、コールレーベンとグランプリを交互に取り合っている感じになっています。
しかし、正直言って今回は例年になく練習量が少なくて、誰もがこんなでいいのかなあ、と思いつつの出場であり、金賞といっても素直に喜べなかったのは事実です。そのあと打ち上げに行きましたが、その場でも反省しきりでした。ずっと金賞をとっている、という慢心もあったようには思います。今回は銀賞かもね、なんて発表までは何回も言い合ったのに、結局コールレーベンに次ぐ得点だったと聞いたときは、うーんこんなんでいいのかなあ、と複雑な気持ちになりました。(なんて話をすると他の一般の部の団体の人からは冷たい目で見られそうですけど)

さて結果のほうはさておき、ちょっと面白いことがあったので、ここに記してみます。
合唱コンクールでは、全部の演奏が終わって審査が終了するまで、1時間くらい間があいてしまうことがあります。この時間、ただやることもなくだらだらしているのもなんなので、静岡県のアンコンではみんなで色々歌って時間を過ごすのが恒例になっています。これも、某高校の○橋先生の役によるところが大きく、毎年この時間を仕切っています。例年なら、○橋先生がピアノを弾いてみんなが何かを歌うというパターンが多かったのですが、今年は「舞台で何かやりたい団体はないですか?」とみんなに問い掛けてきました。こう言われるとなかなか出ていく人たちは少ないものなんですけど、今日日の高校生はそうではないらしい。結局3団体が自分たちの持ちネタを発表してしまいました。
特に2番目の江○○高校。ここは何を隠そう○橋先生率いる団体なのですが、彼女らは「天使にラブソングを」からのメドレーを演奏。もちろんピアノは○橋先生。
合唱団でポピュラーステージをやるときの定番というのがあって、ミュージカル映画というのはよくネタになりやすいのです。私も大学のとき、一般合唱団にいたときなどに「サウンドオブミュージック」「ウエストサイドストーリー」なんてのをやったことがありますけど、今時はゴスペルブームとあいまって「天使にラブソングを」が流行っているらしい。この映画一度見たことがありますけど、内容はいかにもという感じで突っ込みがいがあるのですが^^;、単純に歌って踊ることでみんなの心が一つになる、という爽快感は誰にも感じることができるわけです。
このメドレーでは、ソロがふんだんに入っていて、彼女らの前にはマイクがなぜか置いてあり、後ろでステップを踏みながらコーラスをやり、中にあるいろんなソロを一人ずつマイクの前で歌うという感じのステージでした。
何が面白かったか、というと、この演奏での彼女の張り切りぶりとか、ソロをとったとき自分がアイドル歌手になりきっているような感じとか、それぞれが自発的に楽しんでいて、みんなの前でシャウトしながら歌を歌うということに何の抵抗もない様子が、これまでの高校生のイメージと全然違っていたことなんです。一人一人がそれこそ人前で歌うことに快感を感じている様子は、「天使にラブソングを」のアメリカンなノリとよくあっていて、それを見ていた私たちオジサンたちはあっけにとられていたのでした。
大体、ポピュラーステージというのは照れとの戦いみたいなものがありますが、いまどきの高校生はそういった感覚はあんまりないのかしらん、と頼もしく思ったのでした。あるいは、○橋先生の指導のたまものでしょうか。
おかげで私は、毒気のある女子高生菌をもらってしまい、風邪でダウン。今、熱にうなされながらこれを書いています。



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