大学生の学力(99/5/24)


大学生の学力が落ちているそうな。
原因はいろいろあるようですが、ゆとり教育といって小中高の授業時間が減っていること、また科目が増えて選択の幅が広がったため、逆に大学が必要とする科目を履修していない、といったことが挙げられていました。
例えば、理科系の大学に入った学生の中で高校のとき物理を全く学ばなかった人が増えてきて、ついにある大学では高校の物理を補習する(塾の講師を呼んで!)といったことも行われているのです。この大学ではより多くの受験生を得るために、理科の受験科目が化学と物理の選択になっていることから、高校で物理を取らなかった人でも受験することが出来るようになっているのでした。
私が高校のとき、理科Tという科目が新しく出来て、物理、化学、生物、地学を少しずつ学んだのですが、今ではこの理科Tはないのですね。ていうことは、昔は広く浅く的な学習の仕方が基本的な発想だったのに対し、今では好きな課目をより深くという発想なのでしょうか。もちろん共通一次試験など、同じ土俵での画一的な入試システムが非難されていた時期もありましたし、個性ある人材の育成という意味では最近の傾向のほうが合致しているとも言えるのですが、一般常識レベルのこともわからないというのは問題あるかもしれません。

もちろん、学生の気質の変化などについても良く触れられます。曰く、公式通りの解き方しか出来ず柔軟な論理的発想が出来ない、とか創造力が足りないとか...
あるいは、大学は増え学生が減ることにより、学生が大学を選ぶ時代になり、結果大学のレジャーランド化が進んでいる、なんてことも言われています。
このあたり、他人事ではなかったりします^^;。実際、高校時代の私は勉強は受験のためだ、なんてドライに割り切っているところがあって、大学に入ったとたん、全く授業内容が頭に入らなくなりました。本人は理解しようと努めたつもりだったんですが、大学に入って完全に私は落ちこぼれましたね。大学の合唱団でのサークル活動にのめり込んだということもありますが、あれ以来、私は理系内文系の道を歩んでいます。
幸いプログラミングは数学の知識をあんまり必要としないので、なんとか技術屋のはしくれとして食ってますけどね。


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