ヴォア・ヴェール第一回演奏会(02/11/11)


ヴォア・ヴェールは私の関わっている合唱団の中でも、特別な合唱団です。
他の合唱団は基本的に一団員として参加していますが、ヴォア・ヴェールでは、指揮者兼、会場係兼、会計ということで、団の活動に全面的に関わっているからです。
昨年までは VOX POPULI の代表ということでしたが、今年ヴォア・ヴェールになってからは元グリーングラスの岡さんに代表になってもらって、二人でうまく分担して仕事をしてきたので、正直言ってずいぶん楽になりました。
ご存知のとおり、ヴォア・ヴェールは二つの合唱団が合併してできたものですが(詳しくはこちら)、残念ながら団員も2倍になったわけではありません。人が増えると、なぜかやめてしまう人も出てきます。そんな感じで、団員も20名弱ということで、結局は今までのような少人数アンサンブル的な合唱団となっています。団員のことでうれしいことは、何人か若い人が入ってくれたこと。やはり、毎年平均年齢が一歳ずつ上がっていく合唱団というのはちょっと悲しいですから・・・。

というわけで、そのヴォア・ヴェールの第一回演奏会が無事終了しました。
毎度のことながら、このくらいの人数のアカペラの難しさを実感。会場の響きとか並びの具合で、当日になっても「歌いにくーい!」とか言う人がいて、こういう意見にはいろいろと心がぐらつきます。本番でも、いろいろと事故多発。とはいえ、これが私たちの正直な実力でしょう。いろんな意味で、アカペラというのは本当の実力しか出ない厳しいスタイルだと思いますし、それがやはりアカペラ合唱の醍醐味なのです。練習で、8割くらいの確率でうまくいかなければ、そこは本番でも崩れる可能性が十分にある箇所なのです。

演奏のことはともかく、必ずしもヴォア・ヴェールの今後が明るいとは言えないのは、昔のみんなが若かったときのようなノリがなくなったということ。それに何しろ、練習での遅刻・欠席が多すぎて、あまりに練習の歩みが遅いのが指揮者としては不満ではあるのです。しかし、それぞれがやはり仕事も忙しくなってきて、十分練習に出る余裕がない状況を聞くと無理もいえません。
同世代しかいなかった合唱団から、複数世代のいる合唱団に脱皮できるのか、いまがしばらくの正念場でしょう。恐らく、そういった雰囲気作りに成功した合唱団が、長く充実した活動ができるのだと思います。
同じような理由で、昔よりもかなり集客力が落ちているようです。私も人のことは言えませんが、なかなかあたりかまわずチケットを売り歩くというのも気が引けるようになってしまいました。これも歳のせいなのか・・・。

今回は私にとっては、かなり前に作曲した「アステカのうた」の(多分)全曲初演をした、というのが大きなトピックでした。まあ、いくらかの演奏の傷はあるものの、我々の実力を考えれば、そこそこの音源が出来たかなとは思います。ご興味がありましたら、ご一報くださいませ。
「アステカのうた」は、これからもいろんなところでどんどん歌って欲しいと思っています。



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