バリ島に行ってきました(01/11/10)


いやあ、私らしくないさわやかなテーマですね〜〜
実は5年に一度取れる1週間の休暇を利用して、この一週間妻と二人でバリ島に旅行に出かけたのです。出発は11月6日の朝、そして今日10日の昼に家について、今早速これを書いているところ。
テロ騒ぎで旅行者が激減しているこの折、イスラム教徒の多いインドネシアの多くの地域に政府広報では危険度の数字がついています。しかしバリ島だけは例外。日本からバリ島(デンパサール空港)への直行便も福岡、大阪、名古屋などから飛び立っており、日本人にとっては気軽に南洋の楽園を味わえる観光地となっています。
実際、バリ島の観光客の半分は日本人と言っていいくらい。しかもほとんど若い人。むしろ、欧米人で来ている人のほうがずっと年配の人が多かったように思えます。そんな感じなので、ホテルでも観光の案内でも日本語がそれなりに通じてしまい、それがバリ島の居心地よさにつながっているように感じました。
ちなみに、私たちが申し込んだのは旅行会社のおまかせパックみたいなやつで、何人かの団体旅行になるのかな、と思っていたのですが、現地で迎えに来てくれた観光案内の人が(他に専属運転手付き)私たち二人だけにつきっきりでほぼ丸二日間バリの観光地を案内してくれるという形でした。どうも、他の観光客の様子を見ても、バリではそういったスタイルが一般的なようです。
実際の行程をだらだらと書くのもなんですので、トピック毎に内容をまとめてみました。

●バリの気候と天気
バリ島はほとんど赤道直下ですから、一年中暑いです。この時期に、日本から行くといきなり季節感が違ってそれなりに面白かったです。ちょっと日差しの中を歩くだけでも、じとーっと汗が出てきます。ただ、暑いといっても、日本の猛暑のような極端な暑さではありません。だいたい年間通して平均気温が30度弱くらいなのだそうです。それでも、ずいぶん日に焼けてしまいました。
11月から春ごろにかけてバリ島では雨季に入ります。今は雨季なので、からっとした暑さではなく、割と日本的な湿度の高い暑さでした。雨季に降る雨はいわゆるスコールというやつで、急に激しく降ります。7日の朝に雨が降ったのですが、日本で台風が来たときくらいのものすごい雨の量でした。ところが、数時間後にはその雨は止んでしまいました。

●バリといえば民俗音楽
私的にはバリというと、ガムラン、ケチャという民俗音楽くらいしか思い付きません。今回のツアーでもしっかりガムラン(バロンダンスの伴奏として)と、ケチャックダンスが日程に組まれていて、両方とも大いに堪能いたしました。
まず、二つともに共通しているのは非常に明確なビートを持った音楽だということ。民俗音楽というと、あんまり拍節感のはっきりしない、旋律中心のような音楽のほうが多いような印象がありますが、バリの民俗音楽は基本的にビートが単位になっています。特にケチャックダンスの各自の演奏する複雑なリズムは、極めて現代的な印象さえ受けます。それにしてもケチャックダンスは、つい先週まで書いていた「アクロバット系合唱曲」として充分成り立つ芸術ジャンルですね。基本的にはここでは楽器は何一つ使わなくて、声のみで演奏されますので。
ちなみにバロンダンスは、ちょっとチープな演劇っぽくて劇そのものはいまいちな感じを受けましたが、ケチャックダンスのほうは、中で示されているストーリーがほとんどケチャックのリズムで表現されていて、なかなか面白く感じました。バリ島のダンスも、顔や指の独特の動きが何とも不思議な味わいを感じさせます。関連するCDもゲット。

●バリ島の交通事情
バリ島は日本と同じ左側通行。走っている車もほとんど日本製。道路は比較的しっかり整備されているものの、自動車と同じくらいの数はあると思われるバイクが車の間を縦横無尽に走り回っていたり、信号はほとんどなかったり、がんがんクラクションを鳴らしながら走っていたり、と私には怖くてとても運転できないような混沌とした状態に感じます。今回の運転手さんがまた荒い運転の人で、普通の一般道でも70〜80km/hくらいのスピードを平気で出して、前の車が遅いとそのスピードのまま1m位まで近づいてあおります。その運転を見ていて、思わず自分の足にも力が入ってしまいました。
ただ、一見無秩序のように見えて、よくよく観察していると、バリ島なりの交通常識がありそうです。追い越される方もそれ相応に意識した動きをしていたりするので。

●買い物とディスカウント
なぜ、日本人のそれも若い人がバリ島にわんさかと押し寄せるのか。それはなんといってもショッピングが楽しめるというのが大きな理由の一つでしょう。特に女性ならば。
日本でも、東南アジア系の雑貨店など見かけることがありますが、やはりバリは本場。日本で見たことのある東南アジア系の雑貨の多くは、バリ発信であることに私もようやく気付きました。特に木彫り関係、織物関係(更紗)、もちろんそれから派生する衣服、靴、鞄などの女性向け商品がわんさかと売られています。
バリ島に来て、なんともやかましいのが売り子の激しい攻勢。たどたどしい日本語で、ひたすら値段や割引率を連呼して、近寄ってきます。かなりしつこい。また、いったん物を決めると、そこからはディスカウント合戦を繰り広げます。どんな商品も、というわけではないですが、多くの人が集まるショッピング地域(それもちょっと怪しげのところ)では、最初からディスカウントありき。インドネシア語では「カシムラ」というのが「もっとまけてよ」の意味だそうで、ガイドさんが教えてくれました。なかなかこういうのは慣れなくて、一つ物を買うにも結構しんどいです。何を買うかゆっくり決めさせてほしいんだけど...
一ついかにもという話題を。
絵を売っていた店にて、ある二つの絵を買ったのですが、妻が相当値引かせたのです。二つで一つ相当くらいの値まで下げたんですが(今思うと最初の値付け自体も怪しいが)、そのとき売っていた青年いわく「これだけ下げるから、あとで私に1000円ください」。店に払った金額+1000円の出費としても十分安い値だったので了承して、店に所定の支払いをした後、その青年にトイレで1000円を渡しました。彼からは「これ、内緒ネ」と念を押されました。

●リゾート型ホテル
今回の旅行で、これほど私に似合わないものはないと思っていたものの一つ。^^;
ホテル全体が南国風に作られていて、敷地の真ん中あたりにプールが、海岸でも海水浴が楽しめます。欧米人は、しかしこういった滞在型のバカンスを楽しむようです。日本人がせっせと観光地に出向いて、いろいろな遺跡・景勝周りにいそしんでいる間、ホテルに長期間滞在している欧米人は、一日中ビーチやホテルでゴロゴロしながら泳いだり、本を読んだりして過ごします。
今回の旅行は、3日間のうち始めの2日は観光でびっしりとスケジュールが決まっていましたが、3日目は自由だったので、このホテルでプールやビーチのリクライニングチェアに寝転びながら、泳いだり本を読んだりして、ほんのちょっとだけ滞在型リゾートの気分を味わいました。
最近、お腹も出てきて人前で水着なんか着たくないなあ、と思っていた私ですが、はちきれそうな体をした(要するにデブな)たくさんの欧米人が恥ずかしげもなく歩いているのを見て、気にすることもないなあと感じることができたのが、私にとっての収穫です。
確かに十分な時間があるのなら、こういった贅沢な時間を過ごすのも悪くないし、やっぱりちょっとリッチな気分になりますね。


なお、この記事は今回の旅行の私の備忘録も兼ねていますので、最後に日程を書いておきます。
6日: 11:00名古屋空港発、17:30デンパサール着、その後ホテル(ヒルトンインターナショナル)へ。
7日: 朝8時半出発〜バロンダンス鑑賞〜ウブドの村で、絵画〜木彫り〜昼食〜ネカ美術館見学〜ウブドの市場〜猿の公園〜ウブド市街を散策〜機織〜寺院見学〜ケチャックダンス〜夕食〜ホテルに戻る
8日: 朝9時半出発〜キンタマーニの景色と昼食〜ティルタエンプル寺院〜ゴアガジャ寺院〜タマンアユン寺院〜タナロット寺院〜夕食〜ホテルに戻る
9日: 一日中ホテル内(妻のみ3時からエステ)〜夕5時チェックアウト〜ギャレリア・ヌサデゥアで買い物〜同じ場所で夕食〜夜11時空港着
10日: 1時40分デンパサール空港発、9時30分名古屋空港着

気が向いたら写真も入れておきます。


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