関東合唱祭に参加(01/3/11)


横須賀市で開かれた第一回関東合唱祭に参加してきました。
私たちVOX POPULIにとっても久しぶりの晴れ舞台。とはいっても、普段の練習がちょっと停滞気味で、もう少しうまくやりたかったなあというのが実感。ないものねだりをしてもしょうがないけど、やっぱりもう少し人数がいないと音楽も安定してこない、というのが素人合唱の現実です(今回歌ったのは11人)。
今回の合唱祭は関東合唱連盟が長い間かけて計画してきたもので、随所に合唱祭を面白くしようという工夫があり、なかなか良かったのではと思います。
全体は第一部と第二部に分けられ、第一部は各県の少人数アカペラの団体(20名以下)による演奏。そして第二部は大きめな合唱団の演奏+前後の団体とのリレー演奏。
少人数アカペラだけの合唱祭というのは珍しく、特に少人数となると団の個性が露骨に出ますし、いろいろ興味ある演奏を聞けました。レベルもそこそこ高かったのではないでしょうか(あくまで、地方で行われるような合唱祭に対してですけど)。特に茨城県の朝鮮高級学校コーラス部は、予想以上の声楽的センスと、他団体よりさらに少ない人数での、緻密な音作りに感心しました。朝鮮の曲を一曲演奏したのも興味深かったです。無論、崩れると露骨にわかるのが少人数のつらさで、そういった難はやはりありましたけど。
しかし、第一部で日本語の曲を歌ったのは実はウチだけ。これはやはり少人数アカペラの邦人曲レパの少なさに起因するものでしょう。少人数であればこそ、アマチュアにはハモリの難しい現代曲より、素直な音構造の音楽が望まれます。そして気がつくとレパートリーのほとんどはルネサンスの声楽曲となってしまうのです。本人たちはそんな意識はないけれど、世の多くの合唱団から見れば、こういった選曲がちょっとヲタク的活動をしていると見られてしまうのがつらいところ。
もちろんルネサンス時代にはたくさんの合唱の名曲があります。VOX POPULIでもモンテヴェルディなどのルネサンス世俗曲をいろいろと取り上げてきました。しかし、これだけ少人数の合唱団が増えているのだから、日本語で歌えるアカペラ曲がもっともっと増えたらいいと思いますし、今私が作曲家として狙っているのもこういった方向性です。
さて、第二部はリレー演奏というなかなか珍しい試みが行われました。私はゆっくり食事したりしていて、全部見たわけではないですけど、全てのステージが一つなぎにされて、演奏会としての一体感があって良かったと思います。ただ、その分ステージ数が増えるわけで、観客の立場からすればもう少し団体数が少ないほうが良かったかもしれません。
総じて好感を持った今回の企画でしたが、若干の苦言を言わせていただくと^^;、合唱祭ということでコンクール的な要素をなるべくなくそうとしたのかもしれませんが、アマチュアのレベルアップの一つのモチベーションとして、講師からの評価とか、いい演奏の評価とか、そういったこともあったら良かったな、と思います。
それから、関東各地から各団体が集まるわけで、とりわけ範囲の広い関東合唱連盟の各団体は横須賀まで来るのに大変苦労したのではないでしょうか。多少団体を少なくしても、午後から始めるというようなスケジュールのほうが、演奏側としては楽だったなあ、とちょっと思いました。
何はともかく、出演者の皆様、運営された方々、お疲れ様でした。



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